紳士の肖像

紳士の肖像


作品情報

制作年
1517
技法
板に油彩
種類
絵画
寸法
73.5 × 53 cm

ストーリー

若い紳士は両手を剣に置いています。その柄頭に描かれているのは、ムキウス・スカエウォラの物語です。敵の王の前で右手を火にかざしてローマ人の覚悟を示した若者で、それ以来「左利き」を意味するスカエウォラの名で呼ばれました。美術館によれば、この紳士も剣を右側に帯びているので左利きで、英雄の徳を自分の手本にしているのです。この板絵は1515年から1520年ごろに描かれました。ちょうどバルダッサーレ・カスティリオーネが、紳士のふるまい方を説いた『宮廷人』を書いていた時期です。美術館はこの名もない若者に、わざとらしい無頓着さを見ています。帽子のメダルには、飼いならされた獅子という個人の紋章と、詩編の一節「主よ、あなたはわたしを究め、わたしを知っておられる」を意味するラテン語の銘があり、獅子の上の巻物にはギリシア文字のエプシロンとタウが記されています。19世紀、この絵を所有していたトルローニア家はホルバインの作だと考えていました。バルトロメオ・ヴェネトの名を挙げたのは、美術史家アドルフォ・ヴェントゥーリです。

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