
Gustav Klimt · PD
女性の肖像
作品情報
ストーリー
黒いイブニングドレスに大きく膨らんだ袖、首元には細い金の鎖。横顔を見せて立つこの女性の背後の壁には、文様の入った絨毯が掛かっています。1893年か1894年ごろに描かれたこの作品を、ベルヴェデーレはクリムト初の社交界の女性肖像画と位置づけています。1884年、ウィーンのサロンで絶大な人気を誇った画家ハンス・マカルトが亡くなり、上流階級は新しい肖像画家を求めていました。モデルは、ウィーンの大きなパン屋の経営者の妻で、クリムトの生涯の伴侶エミーリエ・フレーゲの親しい友人だったマリー・ブロイニヒとされています。写真のような仕上がりには理由があります。赤外線撮影で、絵の具の下に五センチ四方の鉛筆の方眼が見つかりました。クリムトはこれを使って、彼女の肖像写真をカンヴァスに写し取ったのです。作品は個人の所有で、2013年から長期貸与としてベルヴェデーレに預けられています。




