
Lorenzo Lotto · PD
アンドレア・オドーニの肖像
作品情報
ストーリー
1527年、帝国軍がローマを略奪し、古代の美術品が次々と持ち主を変えていたころ、ヴェネツィアの商人にして収集家アンドレア・オドーニは、ロレンツォ・ロットにこの肖像を注文した。オドーニは自分のコレクションの只中に描かれ、まわりには古代の大理石の断片が並ぶ。こうした古物収集は、当時の裕福なヴェネツィア人のあいだで流行していた。片手にはエフェソスのディアナの小像を握る。豊穣な自然を表す古い像である。もう一方の手は、十字架を胸に押し当てている。古代への愛着とキリスト教の信仰が、この一つの仕草のなかで釣り合っている。ロットは単身像には珍しい横長の画面を選び、人物に落ち着かない生気を与えた。これはティツィアーノの覇権への正面からの挑戦だった。1660年、この絵はイングランド王チャールズ2世のもとに渡り、今はバッキンガム宮殿にある。




