
ジェーン・シーモアの肖像(1509?-1537)
作品情報
ストーリー
マウリッツハイス美術館はこの小さな板絵をホルバインの工房作としながら、同時に、あまりに出来がよいのでホルバイン自身が描いたのかもしれないと添えている。本人の手によるという見方は、2004年の洗浄のあとで強まった。この肖像が、ウィーンにある大きめの油彩の版よりも、ウィンザーに残るホルバインのチョーク素描に忠実だとわかったからだ。さらに、オランダの画家で伝記作者のカレル・ファン・マンデルが1604年にアムステルダムのワルムス通りのある家で見て、原作と記した絵がこれだと考える研究者もいる。
ヘンリー8世の三番目の妃ジェーン・シーモアは、金糸で刺繍したドレスに真珠の首飾り、宝石をあしらったペンダントを着けている。この肖像は1700年以前、オランダ総督でありイングランド王でもあったウィレム3世の所有だったとみられ、それ以来その家のコレクションにとどまった。例外は、1795年のフランスによる没収のあとパリで過ごした二十年間だけである。