
Edvard Munch · PD
座る裸婦と滑稽な仮面
作品情報
ストーリー
これを描いたころ、ムンクはベルリンにいて、そこでは悪名のほうが先に知られていた。1892年11月にベルリンの美術家協会が招いて開かせた個展は、会員の投票で一週間ほどで閉じられ、その騒ぎがドイツ中の新聞に載る。閉幕から数週間のうちに、彼を支持した画家11人が協会を離れ、自分たちで展覧会を開いた。この前後の数年は、ムンクが絵の材料を最も手荒に扱った時期でもある。画布の上には油絵具とカゼインが同居している。カゼインは牛乳のたんぱく質から作る膠着剤で、乾くとつやがなく白亜のような肌になり、布の上にのるより布へ染み込む。彼は薄く、描きかけのように見える表面を望んでいて、織り目や、ときには地の画布そのものを見えるままにしている。




