
Ernst Ludwig Kirchner · PD
兵士としての自画像
作品情報
ストーリー
1915年までに第一次世界大戦はドイツの若者たちの世代をまるごと呑み込んでおり、表現主義のグループ「ブリュッケ(橋)」を興した一人エルンスト・ルートヴィヒ・キルヒナーも、砲兵連隊に加わっていた。実際に戦うことは一度もなかった。数か月のうちに心身ともに崩れ、除隊となる。彼はここで軍服姿の自分を、口に煙草をくわえた姿で描いた。そして右手があるべきところには、生々しい切り株のような腕しか残っていない。負傷したわけではない。切り落とされた手は、兵役が自分を自分たらしめるもの、すなわち絵を描く力を奪うのではないかという恐れの比喩である。アトリエの奥には青白い裸のモデルが立つ。この絵はオハイオ州のアレン・メモリアル美術館にある。




