自画像

自画像


作品情報

制作年
1881

ストーリー

ガエターノ・キエリチの名声を築いたのは、他人の台所だった。1860年代の終わりごろから、彼は故郷である北イタリアのレッジョ・エミリア周辺の農家や小屋の内部を描き、子どもや祖母、猫、ささやかな家庭の一幕でそれを満たした。どれも辛抱強く、細部まで丹念に仕上げられている。優しく、ユーモアのある絵で、よく売れた。1881年に描かれたこの自画像には、そうした世界を間近に見つめ続けた描き手その人が写っている。その背後にはもう一つの人生がある。キエリチは25年にわたって労働者に素描を教え、1900年にはレッジョ・エミリア初の社会主義者の市長となった。ここにある顔は、来る日も来る日も庶民の家庭を記録し、やがてそのひとつ、すなわち自らの街に仕えた男のものだ。

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