自画像
作品情報
ストーリー
縦45センチ、横33センチほどのこの小さな板絵は、1978年11月11日にボルゲーゼ美術館から盗まれ、それ以来詳しく調べることができなくなりました。写しているのは、ラファエロが1506年から1508年ごろに描いた若き日の自画像で、原画は現在フィレンツェのウフィツィ美術館にあります。この自画像は早くから数多く模写されました。本作の作者も制作時期もわかっておらず、美術館は16世紀前半とおおまかに記しているだけです。ボルゲーゼ家の目録でも作者の名は定まりませんでした。1693年にはラファエロ本人、1700年には弟子のジュリオ・ロマーノ、1790年からはウルビーノの画家ティモテオ・ヴィーティの作とされています。1959年に美術館の絵画目録を編んだパオラ・デッラ・ペルゴラは、凡庸な模写で傷みもひどいと評しました。美術館に残る白黒写真にも、背景の板を縦に走る長いひび割れが写っています。



