酒の革袋を持つシレノス

酒の革袋を持つシレノス


作品情報

アーティスト
作者不詳(古代ローマの彫刻家・帝政期)
技法
大理石
種類
彫刻

ストーリー

アテネの観客にとって、シレノスはおなじみの人物だった。ディオニュソスの祭りでは悲劇のあとにサテュロス劇が上演された。サテュロスたちが合唱隊をつとめるにぎやかな劇で、シレノスはたいてい彼らの年老いた父親として登場する。完全な形で残る唯一のサテュロス劇、エウリピデスの『キュクロプス』では、彼は一つ目の巨人ポリュペモスの奴隷で、上陸してきたオデュッセウスに主人のチーズと子羊を売り渡して葡萄酒を手に入れ、それを自分で飲んでしまう。

美術館はこの像のギリシアの原作を紀元前340年から320年ごろとしており、大理石像はローマ時代の模刻だ。ひげの老人はディオニュソスの植物であるキヅタの冠をかぶり、外套と酒の革袋が掛かった木の幹にもたれている。

目に入るもののすべてが古代のものではない。左手の杯とそれを持つ前腕は後の修復家が補ったもので、キヅタの葉の大半と右足の先も同じだ。この像は1814年、ローマのバルベリーニ宮から直接買い取られてミュンヘンに来た。

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