
聖カタリナ
作品情報
ストーリー
この縦長の細い板絵は、もともと単独で掛けるためのものではなかった。隣の《聖バルバラ》とともに、1510年から1520年頃にアントワープで描かれた祭壇画の両翼をなしていたのである。中央パネルは奏楽の天使を伴う聖家族で、現在はリヴァプールのウォーカー・アート・ギャラリーにあり、祭壇画はふたつの国に分かれている。
アレクサンドリアの聖カタリナは、中世末期に最も人気のあった女性聖人のひとりだ。手には処刑に使われた剣を持ち、足もとには責め具のとげのついた車輪が転がっている。伝説によれば、車輪は彼女を傷つける前に壊れたという。画家は豪華な衣装にも、背後に広がる田園風景にも、同じだけの手間をかけている。
