
Vincent van Gogh, Still Life with Beer Mug and Fruit, 1881. Wikimedia Commons. · PD
ビールジョッキと果物のある静物
作品情報
ストーリー
もし本当にゴッホの作なら、油彩へのごく初期の試みの一つということになる。記された年は1881年。フィンセントは28歳、画家になろうと決めたばかりで、まだオランダの村エッテンの両親のもとに暮らし、模写をしたり、卓上に地味な品々を並べたりしながら独学していた。ビールジョッキと、散らばった林檎や梨が暗い背景から浮かび上がる。南フランスを知るずっと前から使っていた、重く土くさい色調である。問題は帰属だ。アムステルダムのゴッホ美術館は彼の手になるものか疑い、無名の画家が描いた可能性を認めている。それでもこの絵には古い目録の番号が残る。かつて誰もが疑わずに真作としていた時代の名残である。