
John Singer Sargent, Street in Venice, 1882. Wikimedia Commons. · PD
ヴェネツィアの街路
作品情報
ストーリー
絵はがきのヴェネツィアといえば、大運河とサン・マルコ広場だ。1882年、26歳で二度目の滞在となったサージェントは、そうした眺めではなく、運河からほんの数歩の日陰の路地、カッレ・ラルガ・デイ・プロヴェルビを選んだ。ショールをまとった若い女が、足で裾をさばきながら歩き、物陰から二人の男がその姿を目で追う。サージェントは画面のほとんどを灰色と茶色で塗り、櫛とドレスにわずかな赤を差すだけにとどめた。切り詰めた構図と、歩みの途中で止まった一瞬は、当時出回っていたカルロ・ナヤらのヴェネツィア写真に多くを負っている。この絵は同じ年、パリのジョルジュ・プティ画廊で公開された。




