
受胎告知
作品情報
ストーリー
ルーヴルはこの小さなカンヴァスをアゴスティーノ・カラッチの作として登録しており、アンジェの美術館には彼がペンで描いた受胎告知の習作の紙葉が残っている。ところが、その素描を目録化した研究者たちは、ルーヴルの絵はむしろ弟アンニーバレのローマ時代初期の作風に近いと考え、アゴスティーノ自身によるこの主題の絵はそもそも描かれなかったのではないかとまで述べた。この問いはまだ決着していない。
一方で、画面に描かれているものははっきりしている。天使は雲の上にひざまずき、祈祷台の前の聖母と向き合う。上からは父なる神が天使たちに囲まれて見下ろし、床には裁縫かごが置かれている。その後の来歴もはっきりしている。絵はまずマザラン枢機卿のコレクションにあった。幼いルイ14世に代わってフランスを治めた宰相である。その後パリ高等法院の検事総長アシル・ド・アルレーの手に渡り、彼が1684年にルイ14世に献上した。絵はヴェルサイユに飾られ、1798年にルーヴルへ移された。


