聖ソフィア教会
作品情報
ストーリー
ニコラ・ペトロフが1909年にこの眺めを描いたころ、ソフィアはまだ若い首都で、オスマン支配を脱してわずか30年ほど、目の前の素朴な煉瓦の教会は町でもっとも古い建物の一つだった。聖ソフィア教会は6世紀にさかのぼり、皇帝ユスティニアヌスのもとで、より古い教会群とローマ時代のセルディカの墓地の上に建てられた。ここに先に在ったのがそのセルディカである。オスマン時代の約三百年はモスクとして使われ、19世紀の地震で尖塔の一つが崩れ、そのまま空き家となった。ブルガリアの解放後、ふたたびキリスト教の聖堂に戻る。町の名もこの教会に由来する。14世紀のいつか、セルディカはその教会にちなんでソフィア、すなわち神の知恵と呼ばれるようになった。ペトロフはそれを重く飾り気なく空を背に描き、床の下には今もローマの墓が眠っている。

