
コミューン
作品情報
ストーリー
1968年6月3日、美術史家ブルーノ・フーカールはのみの市の商人から一枚の絵を買った。アンリ・レヴィの署名と1871年の年記が入った作品である。1871年はパリ・コミューンの年で、春のおよそ二か月間、革命政府がパリを治め、流血の鎮圧で終わった。レヴィはその最中か直後にこれを描き、コミューンへの敵意をはっきり示している。フリギア帽をかぶり短剣を握った、やせこけて髪の乱れた女がコミューンの擬人像で、背後には赤旗、足もとには死体と瓦礫が積み重なる。死者の間には十字架とフランス国旗も見える。レヴィは革命を描いた絵画、とりわけドラクロワのイメージを借りて、それを悪夢に変えた。絵は画家とその未亡人の手もとに残り、1905年のアトリエの売り立てで手放された。2021年、フーカールの遺族がオルセー美術館に寄贈した。