
Camille Pissarro · PD
ポントワーズのコート・デ・ブフ
作品情報
ストーリー
ピサロがこの絵を描いたのは1877年、ポントワーズの上手にあるエルミタージュという集落でのことだ。彼は1860年代から70年代の多くをここで過ごし、同じ年にはパリの第3回印象派展にこの絵を出している。ところが、光の一瞬をすばやくとらえる印象派らしさは、ここにはあまりない。素早い筆はなく、細かな絵具を数え切れないほど重ねて、絵肌そのものが厚く重くなるまで塗り込まれている。細い幹が簾のように画面いっぱいに立ち並び、縦の細長い帯へと切り分けていく。その奥、木の茂る斜面には小さな人影が二つ、半ば隠れている。この丘は実在した。家の裏手にあって、コート・デ・ブフ、つまり牛の尾根と呼ばれていた。




