
Egon Schiele · PD
家族
作品情報
ストーリー
1918年のウィーン。戦争は終わりに近づき、インフルエンザの流行がヨーロッパを覆っていた。二十八歳のエゴン・シーレは、長く待ち望んだ評価をようやく得たところだった。彼はこの三人の場面を描いた。腰かけた男は彼自身、その脚のあいだにうずくまる女、そして手前に一人の子ども。最初は「うずくまる男女」と呼んでいたが、「家族」という題は後になってウィーンのある女性批評家がつけたものだ。女は妻エディットではなく、誰がモデルなのかは今も議論が分かれる。子どもは後から加えられた。シーレはもとあった花束の上にこの子を描き、モデルには甥の一人が立った。男の左手など、描き切られていない部分も残る。その年の十月、インフルエンザが妊娠六か月のエディットを奪い、三日後には画家自身の命も奪った。




