
聖家族
作品情報
ストーリー
この板絵は両手で持てるほどの大きさで、高さは26センチあまり。1480年から1490年頃、上ライン地方で、個人の祈りのために描かれた。石造りの部屋に座るマリアは、手にした房からぶどうをひと粒つまみ、膝の上の幼子に与えようとしている。足もとの籠にもぶどうが盛られている。背後の暗いアーチからはヨセフが麦の束を抱えて現れ、その穂はちょうど幼子の頭のすぐ脇にくる。ぶどう酒とパンは、聖体の秘跡と十字架上の犠牲を予告している。
技術調査によって、この絵は制作の途中で何度も構図が変えられたことが分かった。はじめは幕の前の聖母子だけだった可能性があり、ヨセフは後から加えられたらしい。ショーンガウアーの名と結びつく他の絵と同じく署名はなく、彼の作とする根拠は、モノグラム入りの銅版画との密接なつながりにある。
