
Édouard Vuillard · PD
暖炉の炉棚
作品情報
ストーリー
アイルランドの画商ヒュー・レインは、1908年にはすでにこの絵を持っており、その年、自ら創設したばかりのダブリン市立近代美術館に貸し出した。1915年5月、ルシタニア号がアイルランド沖で魚雷を受けて沈んだとき、彼も命を落とした。遺言書は、彼が集めた大陸の近代絵画をロンドンのナショナル・ギャラリーに遺すとしていた。のちに書かれた補足書は作品をダブリンに与えるとしたが、証人の署名がなかった。二つの都市は何十年も争った。今は両者が作品を分け合って展示しており、この絵もアイルランドで六年余りを過ごしたのち、2026年にロンドンへ戻った。ヴュイヤールがこれを描いたのは1905年、友人のジョスとリュシーのエッセル夫妻が夏のあいだ借りたノルマンディーの家の、自分の部屋である。大理石のマントルピースの上に、野の花と瓶がひしめいている。厚紙の裏には、浜辺の女性と二人の子どもを描いた素早いスケッチがある。




