
Caravaggio, The Martyrdom of Saint Matthew, 1600. Wikimedia Commons. · PD
聖マタイの殉教
作品情報
ストーリー
1600年は、ローマがキリスト教の聖年を迎え、各地から巡礼者が押し寄せた年だった。その年、若いカラヴァッジョは、ローマの教会の礼拝堂に飾る大作を初めて公に披露した。描かれたのは、祭壇のそばで殺される聖マタイの殉教だ。半裸の刺客が剣を振り上げ、倒れた老使徒に迫る。周りの人々は恐れて逃げ惑い、天からは棕櫚の枝を持つ天使が身を乗り出す。強い光が暗がりから体を切り出し、混乱の一瞬を凍りつかせる。画面の奥、暗がりからこちらを見つめる髭の男は、カラヴァッジョ自身の自画像だとされる。X線調査では、彼が構図を何度も描き直した跡が見つかっている。




