
デラウェア川の渡河
作品情報
ストーリー
1817年、ノースカロライナ州はフィラデルフィアの肖像画家トーマス・サリーに、ローリーの州議事堂上院議場に掲げるジョージ・ワシントンの英雄的な絵を依頼した。サリーは刊行されたばかりのジェームズ・ウィルキンソン将軍の回想録を読み、そこから一つの場面を選んだ。1776年12月25日の凍てつく夜、トレントンへの奇襲を前にワシントンの軍がデラウェア川を渡った場面である。ワシントンは水際の白馬の上で落ち着きはらい、周りでは男たちが慌ただしく動く。サリー自身はこれを歴史的肖像画と呼んだ。高さ約3.7メートル、幅5メートルを超える大きさになり、議場には大きすぎたため、州は1819年12月に依頼を取り消した。1823年、サリーはボストンの額縁職人ジョン・ドゲットに500ドルで売り、今も付いている額はドゲットが作ったものである。ドゲットはこれをイーサン・アレン・グリーンウッドのニューイングランド博物館に売り、1839年にはモーゼス・キンボールのボストン博物館に移った。劇場に珍品の展示室を併せた施設だった。1903年、その旧博物館の所有者たちがボストン美術館に寄贈した。右手の暗がりにいる男たちの中に、戦争中ずっとワシントンの従者を務めた奴隷ウィリアム・リーの姿がある。