
James Tissot · PD
店員の娘
作品情報
ストーリー
1880年代の初め、パリは新しい百貨店の熱気に包まれていた。ティソはその街の女性たちの仕事を描く連作「パリの女」を手がけ、この一枚もその一つだ。店員の娘が私たちのために扉を押さえ、まるで手にした包みを買ったばかりの客のように迎える。ショーウィンドウの向こうでは大通りが賑わい、馬車が行き交い、店内をのぞき込む男の姿も見える。織物と流行を商う家に生まれたティソは、リボンやレース、ドレスに満ちたこの世界をよく知っていた。カウンターの脚もとには舌を出した木彫りのグリフィンが刻まれ、ガラス越しに品を眺める楽しみをそっとほのめかす。この作品は1885年、画商ゼードルマイヤーの画廊で初めて公開された。

