
Pierre Auguste Cot · PD
嵐
作品情報
ストーリー
1880年、この大きな画布はパリのサロンから、そのままアメリカへ渡った。注文したのは金ぴか時代のニューヨークを代表する収集家の一人カサリン・ロリラード・ウルフで、いとこのジョン・ウルフの助言によるものだった。ブグローとカバネルに学んだコットは、にわか雨のなかを駆ける若い男女を描き、風にふくらむ一枚の布が二人の頭上をおおっている。サロンで批評家は主題の出所を探り、多くはベルナルダン・ド・サン=ピエールの小説『ポールとヴィルジニー』と結びつけた。物語でも少年少女が下ばきを差しかけて雨から逃げる。先立つ『春』と同様、この絵はたいそう好まれ、版画や複製として絶えず刷られ広まった。
