
インノミナート
作品情報
ストーリー
アレッサンドロ・マンゾーニの小説『いいなづけ』で、ロンバルディアで最も恐れられる領主には名前がない。作中ではただ「インノミナート」、つまり名のない男と呼ばれる。彼は若いルチーアをさらわせて自分の城に連れてこさせるが、そのあと眠ることができない。一晩じゅう自分のしたことと向き合い、朝になるとミラノの枢機卿フェデリーコ・ボッロメーオを訪ね、別人となって戻ってくる。19世紀のイタリアの画家たちは、この回心の場面に何度も立ち返った。ガスタルディは孤独な男のそばにとどまる。美術館の目録は、その憂愁が珍しいほど写実的に描かれ、こうした場面にありがちな芝居がかった調子がほとんどないことを指摘している。1860年、トリノの美術振興協会の展覧会で、この絵は内務省に買い上げられた。
