
John Singer Sargent, Tyrolese Interior, 1915. Wikimedia Commons. · PD
チロルの室内
作品情報
ストーリー
1914年の夏、裕福な人々の見栄えのよい肖像で名を馳せたアメリカ人サージェントは、オーストリアのチロルで休暇を過ごしていました。そこへ戦争が始まります。ほどなくイギリスとフランスがオーストリアに宣戦し、彼は敵国人となって、荷物をまとめてすぐ帰るわけにもいかなくなりました。秋も深まるまで留まり、きらびやかな注文主の代わりに、農家の一家が昼食をとる様子を描きます。舞台は農家の住まいに転用された古い城でした。部屋は暗く、光は冷たく乏しく、人々の顔はかたく、もの思いに沈んでいます。前線へ送られた若者の便りを待つ家族と、古くから受け取られてきました。サージェント自身この絵を高く買い、その夏チロルで描いた油彩でいちばんの出来だと語っています。ほどなく彼は帰国の道を見つけました。




