
石の壁龕の花瓶
作品情報
ストーリー
1615年、ローラント・サーフェリーは石の壁龕そのものをだまし絵に仕立てました。縁はこちらへ張り出して見え、石組みにはひびが走り、グラスは台の端ぎりぎりに置かれています。署名と年号も、石にのみで刻んだように描かれています。美術館はこの静物画に、どこか不穏な気配を読み取っています。画面の多くは影に沈み、花束の真ん中では、縞模様のチューリップや青いアイリス、ふくらんだピンクのバラのあいだを、とげのある茎がまっすぐ這い上がっています。台の上には小さな生き物たちもいます。二匹のトカゲが縁を横切り、グラスのそばにはイトトンボと小さな黒い甲虫、反対側では角を持つ大きな茶色のカブトムシが身構えています。アーチの上のほうにも、一匹のハエがとまっています。


