
牛のいる森の風景
作品情報
ストーリー
アドリアーン・ファン・デ・フェルデは、絵の準備を紙の上で重ねた画家だった。草をはむ牛、寝そべる羊、立っているヤギを実物から写し、たいていは赤チョークで描いて、その習作を一枚の絵から次の絵へと使い回した。1663年の年記がある高さ30センチに満たないこの小さな板絵でも、主役は動物たちだ。大きな木の根もとに赤茶色の牛が寝そべり、その脇腹に羊たちが寄りかかってまどろんでいる。そばには子ヤギが立ち、左では別の牛が草を食べ、幹の陰からは葦毛の馬が顔をのぞかせる。奥の木陰には牧人と女が腰を下ろしている。
この板絵はハーグとアムステルダムの収集家の手を経て、1765年にウィレム5世がアムステルダムのピーテル・レーンデルト・ド・ヌフヴィルのコレクションから購入した。マウリッツハイス美術館の所蔵で、ウィレム5世ギャラリーに展示されている。