
ストーリー
セラルボ侯爵は、マドリードの自邸を自分が残したままの姿で保つよう望みました。そして館はおおむねその通りに残っています。第17代セラルボ侯爵エンリケ・デ・アギレラ・イ・ガンボアは政治家であり、飽くことを知らない収集家であり、自ら費用を出して発掘を指揮したスペイン考古学の草分けのひとりでもありました。19世紀末、彼は現在のスペイン広場の近くにこの邸宅を建て、住まいとすると同時に、集めた品々を披露する場としました。1922年に亡くなると、コレクションと建物の一部、そしてそれを維持するための収入をスペイン国家に遺贈し、美術館は1944年に開館しました。
訪れる人は、侯爵が自ら配置したままの貴族の邸宅を歩くことになります。収蔵品は5万点を超え、絵画や素描から家具、考古学の出土品、さらに15世紀から17世紀の甲冑を集めた部屋まであります。館の見せ場は舞踏室で、一面の鏡と金箔、クリスタルのシャンデリア、天井画に彩られ、侯爵はここで宴を催しました。
絵画は家族の部屋の家具のあいだに掛けられています。最大の宝はエル・グレコの《法悦の聖フランチェスコ》です。近くにはスルバランの《無原罪の御宿り》、ティントレットの肖像画、そしてヴァン・ダイクの作品があります。
