
ストーリー
1865年、フランスの画家カミーユ・コローは、高さおよそ2メートルのカンヴァスを完成させました。ギリシア神話の楽人オルフェウスが、竪琴を夜明けに向かって掲げる姿です。この絵はロシアの収集家ポール・デミドフのパリの邸宅のために描かれ、3年後に競売にかけられました。1981年、ウィスコンシン大学の卒業生の子どもたちからの寄贈としてマディソンにやって来て、現在は大学の美術館であるチェイゼン美術館の所蔵となっています。入館は無料です。
美術館は1970年、エルヴェイエム・アート・センターとして開館しました。名前は、当時学長を務めていた生化学者コンラッド・エルヴェイエムにちなみます。シカゴの建築家ハリー・ウィーズによるコンクリートの建物は、大学が集めたおよそ1600点の作品を収めるために造られました。2005年、ともに卒業生であるジェロームとシモーナのチェイゼン夫妻の寄付を受けて名称が変わり、その寄付はボストンの設計事務所マチャド・アンド・シルヴェッティによる第2の建物の建設費にも充てられました。新館は2011年に開館し、旧館とは橋で結ばれ、展示空間はほぼ倍になりました。
コレクションは今では2万点を超え、ミルウォーキーの美術館に次いでウィスコンシン州で2番目に大きな美術館です。19世紀フランスの作品には、ノルマンディー海岸を描き続けた画家ウジェーヌ・ブーダンによる、エトルタの白亜の断崖の風景があります。ほかにも日本の木版画、ソビエト時代の絵画、ルネ・ラリックのガラス作品がそろっています。
