
ヨハネスブルグ美術館
ヨハネスブルグ, 南アフリカ
ストーリー
ヨハネスブルグ美術館で最も小さな絵のひとつは、高さ約25センチの板に描かれた肖像画です。ラファエル前派の画家ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティが、モデルのエリザベス・シダルと結婚して数か月後の1860年に描いた『レジーナ・コルディウム(ハートの女王)』で、鉱山資本家ジギスムント・ノイマンが1912年に美術館へ寄贈しました。
美術館そのものも鉱山の富から生まれました。鉱山王ライオネル・フィリップスの妻フローレンス・フィリップスは、ゴールドラッシュで生まれてまだ四半世紀ほどの町ヨハネスブルグに、本格的な美術を根づかせたいと考えました。アイルランドの画商でコレクターのヒュー・レインが創設コレクションを集め、1910年にロンドンで展示したのち南アフリカへ送り出しました。レインはイギリスの画家だけでなくフランス印象派にも目を向けさせ、いまここにはクロード・モネ、アルフレッド・シスレー、カミーユ・ピサロの風景画と、ウジェーヌ・ブーダンの港の風景が並んでいます。
ジュベール公園に立つ建物は、イギリスの建築家エドウィン・ラッチェンスの設計です。1915年に完成しましたが、彼の構想どおりに全体が仕上げられることはありませんでした。1940年、美術館はジェラード・セコトの『黄色い家々』を購入しました。南アフリカの美術館が黒人芸術家の作品を買い上げた最初の例です。



