
ストーリー
カザンの美術館は、1906年に地元の軍管区司令官のために建てられた白い邸宅に収まり、その裏手には今も庭が広がっている。1958年以来、タタルスタンとロシアの美術を所蔵し、この地方に根を持つ二人の画家に支えられている。
一人はイヴァン・シーシキン。ロシアの森を描いた偉大な画家で、カマ川を少しさかのぼったエラブガの生まれだ。モスクワのトレチャコフ美術館とサンクトペテルブルクのロシア美術館に次いで、カザンは彼の作品を最も多く、学生時代の習作から晩年の松林まで所蔵している。
もう一人はカザン自身の生まれのニコライ・フェーシンで、素早く官能的な肖像を描いたのち、革命後にアメリカへ移住し、ニューメキシコで自らを作り変えた。美術館は彼の初期ロシア時代の充実した一群を保ち、また古いロシアのイコンや、タタールとヴォルガの人々の民俗美術も守っている。


