トマス・デ・ケイセル

トマス・デ・ケイセル

1667 · オランダ共和国 · オランダ黄金時代, バロック, 肖像画


ストーリー

十年ほどのあいだ、アムステルダムの裕福な市民が肖像画を描いてもらいたいと思えば、まず向かうのはトマス・デ・ケイセルだった。1620年代を通じて、彼はある競争相手と並んで町でいちばん多忙な肖像画家であり、アムステルダム有数の美しい教会を設計した彫刻家・建築家ヘンドリック・デ・ケイセルの息子だった。

彼の得意としたのは小ぶりの全身肖像、人物ひとりを書斎に置ける大きさに収めた絵である。なかでも最も愛されたのは1627年の一枚で、詩人であり外交官でもあったコンスタンティン・ホイヘンスが書類の散らばった机に着き、書記が手紙を運んでくる場面を描く。くつろいだ、生き生きとしたこの絵は、いまロンドンのナショナル・ギャラリーにある。

やがて1631年、レンブラントがアムステルダムに居を構えると、流行も彼のほうへ移っていった。デ・ケイセルの肖像画の仕事は1640年代に細り、彼は画家がめったにしないことをした。兄と同じく大理石や建築用石材の商人に転じ、のちには市の公式の石工職を務めて、アムステルダムの壮大な新しい市庁舎に石材を納めたのである。

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作品

3点の作品