
John Singleton Copley · PD
モモンガを抱く少年(ヘンリー・ペラム)
作品情報
ストーリー
1765年、ジョン・シングルトン・コプリーはボストン随一の画家だったが、ロンドンから見れば、それは誰も名を知らない、才能ある田舎者にすぎなかった。彼が描いたのは年下の異母弟ヘンリー・ペラムで、少年はテーブルにもたれ、そばには金の細い鎖につながれた飼いならしたモモンガがいる。絵は大西洋を渡り、翌年ロンドンで公開された。それを見たのが、英国を代表する肖像画家ジョシュア・レノルズである。彼はこれを見事な出来栄えと評し、画風が固まる前にボストンを離れさえすれば、コプリーは世界屈指の画家になれるだろうと語った。コプリーはその後も、少年の指を映す水のグラスのように、磨き上げた滑らかな質感を丹念に描き続けた。ロンドンの目には、それがいささか硬く映ったのである。

