
木立の中の農家
作品情報
ストーリー
レンガの農家は、木々の幕にさえぎられて半分しか見えません。壁や屋根は、ぼんやりとした気配として伝わるだけです。レンガ一つまで描き分ける都市景観で知られたヤン・ファン・デル・ヘイデンにとって、これはふだんとほとんど逆のやり方でした。1670年頃に描かれたこの板絵は縦22センチ、横29センチほどの小品で、ナショナル・ギャラリーにある彼の唯一の風景画です。細やかさはむしろ葉に注がれ、多くの葉が一枚ずつ描かれています。池のほとりでは、岸の人影と数頭の牛が暗がりに紛れてほとんど見分けられず、水面には木々と建物の暗い影だけが映っています。この絵は1876年、収集家ウィン・エリスの遺贈によってナショナル・ギャラリーに入りました。



