
Rembrandt, A Lady and Gentleman in Black, 1633. Wikimedia Commons. · PD
黒衣の貴婦人と紳士
作品情報
ストーリー
レンブラントがこの身なりのよいオランダ人夫婦の二人肖像を描いたのは1633年、彼がアムステルダムで売り出し中の若い花形だったころだ。この絵をめぐる現代の物語は、描かれた場面よりも奇妙である。1990年3月18日の未明、警官に変装した二人組が話術でボストンのイザベラ・スチュワート・ガードナー美術館に入り込み、警備員を縛り上げ、一時間あまりのあいだに13点の作品を額から切り取った。このレンブラントもその一つだった。今日まで一点も戻っていない。イザベラ・ガードナーの遺言により館内の展示は並べ替えられないため、空の額縁は絵があった場所に今も掛かっている。かつて専門家はレンブラント自身の手によるものか疑ったが、その作品目録を作る研究者たちは2015年、これをふたたび彼の作と認めた。




