
使節の出発
作品情報
ストーリー
これは伝説の中の外交の場面だが、カルパッチョは1495年のヴェネツィア人なら誰もが見覚えのあるもので組み立てた。ブルターニュ王は交渉をまとめ、娘ウルスラが結婚に付けた条件を記した書状を使節に手渡す。玉座の上には天蓋が吊るされている。ヴェネツィアでは総督の権力を示したこの種の天蓋が、ここではツゲの枝の花綱から下がっている。かたわらでは書記が低い机で筆を走らせ、どんな条約にも欠かせない政務のありふれた仕組みを見せる。タイル張りの床は入念な遠近法で奥へ退き、開いたロッジアへと続き、そこでは小さな人物たちが順番を待っている。




