
迫りくる嵐――ニューポート近くの浜辺
作品情報
ストーリー
題名はこの浜をニューポートの近くとしているが、美術館は岬をポイント・ジュディスと見ている。ロードアイランド本土の南端で、水を隔ててニューポートの向かいにあたる。ヒードは1860年代の初めに、この海岸に迫る雷雨を六回ほど描いており、美術館はこの一枚をそのなかで最も厳しい作と位置づける。空と海はほとんど黒く、浜には誰もおらず、岬だけが不気味な光を帯び、沖にはまだ帆船が三艘出ている。右上には小さく青空がのぞく。左下に年記入りの署名があるが、読めるのは最初の三桁、186までである。この絵の来歴がたどれるのは1925年、ボストンの所有者からにすぎない。1940年代の初め、収集家たちがヒードに再び目を向けはじめると、絵は五年のあいだにボストンとニューヨークの画商や収集家のもとを六人ほど渡り歩いた。1945年、ボストン美術館のために1815年から1865年のアメリカ絵画を集めていたロシア生まれの歌手マキシム・カロリクが、ニューヨークのマクベス画廊でこれを買い、同じ年に美術館に寄贈した。


