
Arthur Hughes · PD
四月の恋
作品情報
ストーリー
1855年、ラファエル前派の熱がまだ冷めやらぬロンドンで、20代半ばのアーサー・ヒューズがこの一枚を描いた。テニスンの詩『粉屋の娘』の一節が発想のもとで、恋の幸福とその移ろいやすさを同時に思う気持ちがテーマになっている。薄暗い庭の東屋で、若い女性が顔を背け、背後の男は彼女の手にそっと口づけしようとしている。壁を覆う蔦や床に散った花びらは、この幸せがいつまでも続くとは限らないことを静かに告げる。批評家ジョン・ラスキンがこの絵を高く評価し、モデルを務めたのはのちにヒューズの妻となるトリフィーナ・フォードだった。
