
Paul Signac · PD
調和の時代に
作品情報
ストーリー
シニャックは1893年から1895年にかけてこの大きな画布に取り組んだ。フランスで無政府主義の気運が高まっていた時期である。当初は『無政府の時代に』という題を考えていたが、その数年のあいだ相次いだ爆破事件や裁判がこの言葉を危険なものにしていた。そこで彼は題を『調和の時代に』とやわらげ、本当に伝えたいことは副題に託した。黄金時代はまだこれから訪れる、という思いである。サン=トロペ近くの陽光あふれる浜辺で、人々は本を読み、踊り、果実を摘み、絵を描く。労働と余暇が、主人のいない社会のなかで溶け合っている。画面はすべて、無数の切り離された純色の点で組み立てられ、点描の技法が一つの政治的な夢のために使われている。1938年以来、この絵はパリ東郊の労働者の町モントルイユの市庁舎の大階段を飾っている。




