
Ivan Kramskoi · PD
養蜂家
作品情報
ストーリー
クラムスコイは、1863年にペテルブルクの帝国美術アカデミーを飛び出し、自分たちの手で展覧会を町から町へ運んでいった画家たちの一人だった。彼らが求めたのはギリシアの神々ではなく、ありふれたロシアの暮らしを描く絵で、この年老いた養蜂家はまさにそれである。すり減った切り株に腰かけ、白いシャツをゆるくはだけ、裸足で、手には大鎌を持ち、背後には蜂の巣箱が並ぶ。クラムスコイは彼に、肖像画家なら将軍か主教にこそ向けるような、落ち着いた真剣なまなざしを注いでいる。ここには逸話も絵になる貧しさもなく、ただ間近に見つめられた、老いていく一人の農夫がいるだけだ。この絵は移動派の1874年の展覧会とともに各地を巡り、民衆に心を寄せる観客はそこに本当のロシアの肖像を見た。




