花束

Paul Gauguin · PD

花束


作品情報

アーティスト
ポール・ゴーギャン
制作年
1884
技法
油彩・カンヴァス
種類
絵画
寸法
65.3 × 54.5 cm

ストーリー

1884年、ポール・ゴーギャンはまだタヒチの画家ではない。二年前にパリの株式市場が暴落し、株式仲買人としての経歴が崩れたため、彼は絵で生きていくことを選んだ。デンマーク人の妻と五人の子を抱えてのことだった。これほど密度の高い花束は、その先の見えない時期のものだ。まだ、彼が敬い、蒐集していた印象派の画家たちのそばで描いていたころである。この絵のいっそう奇妙な部分は、あとになって始まる。1930年代、この絵はドイツの実業家オットー・クレープスの個人コレクションに掛かっていた。第二次世界大戦の後、彼の絵は賠償としてソ連へ運ばれ、レニングラードのエルミタージュに収められて、およそ50年のあいだ人目から隠された。この花束が初めて公開されたのは1995年、美術館が意味ありげに「隠された至宝」と題した展覧会でのことだった。こうして若描きの、まだおぼつかない花の習作は、半世紀を収蔵庫の秘密として過ごし、ごく近年になってようやく、ただ歩み寄って眺められるものになった。

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