鉢と壺

鉢と壺


作品情報

アーティスト
フアン・グリス
制作年
1912
技法
油彩

ストーリー

キュビスムというとギターやカフェのテーブル、新聞が思い浮かぶので、ここでモチーフがどれほど素朴かに気づく値打ちがある。鉢と壺、どの台所にもある陶器を、グリスは1912年に描いた。彼はこの平凡な器を純粋な構造として扱い、手前に傾け、灰色と黄土色の平らな面へと切り分ける。そうして一つ一つが上からと横からを同時に見えているように感じられる。色もほとんどなく、物語もない。あるのは台の上の二つの丸い物だけだ。グリスは見つけられるかぎり単純な物からキュビスムを組み立て、鉢と壺をどこまで分解しても鉢と壺として読めるかを試していた。壺の暗い口が画面の中心をつなぎとめ、淡い面の広がりのなかで唯一の深い響きとなっている。

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