
Jean-Auguste-Dominique Ingres · PD
オソンヴィル伯爵夫人
作品情報
ストーリー
アングルがこの《オソンヴィル伯爵夫人》を仕上げたのは1845年、七月王政下のパリでした。モデルは名門ブロイ家の令嬢ルイーズ。青いドレスの女性が指をあごに添えて立ち、背後の鏡には結い上げた髪の後ろ姿が映り込みます。アングルはこの一枚に何年も費やし、無数の下絵で腕の角度や首のかしげ方を試したことが知られています。生身のプロポーションよりも線の優美さを優先する彼のやり方が、しなやかに伸びた腕にはっきり表れています。現在はニューヨークのフリック・コレクションにあり、暖炉の上の花や小物まで、当時の上流階級の室内がそのまま残されています。




