
Didier Descouens · PD
コンタリーニの聖母
作品情報
ストーリー
ジョヴァンニ・ベリーニがこの聖母子像、通称コンタリーニの聖母を描いたのは1470年代なかば、ヴェネツィアで油彩の技法が急速に広まりつつあった時期でした。暗い背景の前に、聖母が幼子キリストを膝に抱いて静かにたたずみます。北方から伝わった油彩を早くから取り入れたベリーニは、肌や布に柔らかな光の移ろいを与え、それまでの硬いテンペラ画とは違う、しっとりとした量感を生み出しました。派手な物語ではなく、母と子の親密で静かな情感がすべてです。この一枚はヴェネツィアの旧家コンタリーニ家に伝わったことからその名で呼ばれ、現在は同じヴェネツィアのアカデミア美術館に収められています。




