
Titian · PD
ダナエ
作品情報
ストーリー
1545年、ティツィアーノは教皇パウルス三世の招きで生涯ただ一度のローマ旅行を行い、ヴァチカンのベルヴェデーレに滞在した。携えてきたのがこの《ダナエ》で、教皇の孫にあたる枢機卿アレッサンドロ・ファルネーゼが自身の私室のために注文したものだ。神話は古い。父によって塔に閉じ込められた娘のもとへ、黄金の雨と化したユピテルが訪れる。ここでは暗い雲から降る金貨として描かれ、そばでクピドが見守る。ローマではミケランジェロが見に来た。人前ではティツィアーノの色彩を称えたが、ヴァザーリによれば、内心ではヴェネツィア人がついに素描を学ばなかったと惜しんだという。のちの別の作例で、ティツィアーノはクピドを、前掛けで金貨を受け止めようと駆け寄る老いた侍女に置き換えた。




