
装飾的風景
作品情報
ストーリー
1925年ごろ、これを描いた人物は絵筆よりも著作でよく知られていた。そのことは、この一枚にもあらわれている。風景を装飾として扱った作品である。丘も木も空も、はっきりした輪郭と文様へと平らに整えられ、テンペラとインクで小さな紙に描かれている。彼は長年、ビザンティンや中世の文様を濃く含んだブルガリア象徴主義の書物を、装丁し挿絵をつけてきた。その造本家の目を、ここでは戸外へ持ち出している。扉ページを組むように、眺めを配置しているのだ。移ろう光や天候の効果はどこにもない。どの形も固定され、様式化されて、開いた本ほどの大きさの紙の上に置かれている。
