
Vasily Polenov · PD
初雪
作品情報
ストーリー
1891年の秋、モスクワ南方のオカ川のほとりには雪が早くに訪れた。木々がまだ黄や赤錆色の葉をつけていた9月のうちに降り、やり残した秋の上に広がるその突然の白さが、画家の目をとらえた。ポレーノフはこのころ、もう各地を巡る暮らしをやめ、川を見下ろす高台のベーホヴォの領地に落ち着いていた。彼は葉を残したまま最初の柔らかな雪に押し曲げられた低木と若木を描き、その先に広がるオカ川が、生まれかけた氷の淡い靄へと溶けていくさまを写した。若いころはヨーロッパや近東を広く旅し、大きな福音の場面も手がけた人だった。ここにあるのは、自分の家をめぐる静かなロシアの野だけである。この絵はモスクワのトレチャコフ美術館にある。


