
室内の家族の肖像
作品情報
ストーリー
この絵は長いあいだ、画家自身の家族を描いたものと考えられていた。1785年に画商ペレがルイ16世のためにオランダで買い付けたとき、絵は「アドリアーン・ファン・オスターデとその家族」として届き、1793年にルーヴルが初めて公共の美術館として開館したときにも、その題で展示された。今日のルーヴルは、この話を18世紀末に付け加えられた売り文句とみなしており、オランダの美術史家ホフステーデ・デ・フロートもとうに退けている。描かれた人々が本当は誰なのかはわかっていない。
むしろ部屋のほうが彼らについて多くを語っている。床板には親子の愛を表すカーネーションが散らばっている。左の壁にはユトレヒトで活動した画家ニコラウス・クニュプファーの絵が掛かり、幼子たちを招き寄せるキリストが描かれている。右の大きな暖炉のまぐさには、彫刻のクピドたちが列をなしている。暖かい季節には使わないその暖炉に、背の高い花瓶が置かれているのは、夏のオランダの家でよく見られた飾り方である。
「Ostade 1654」という署名と年記は、右下の花束のそばにあり、のちに手が加えられた可能性もある。




