
James Ensor · CC0
漁師の夫婦
作品情報
ストーリー
1870年代のオーステンデは、国王レオポルド二世の肩入れで海水浴客の街へ変わりつつあった。堤防沿いに大きなホテルと遊興場が建ち、夏にはブリュッセルやロンドンから客が来る。その裏側では、北海へ船を出す漁師の一家が昔のままに暮らしていた。十代半ばのジェームズ・アンソールが厚紙に描き付けたのは、そちらの側である。ブリュッセルの美術学校へ出る数年前、土地の画家から手ほどきを受けはじめた頃の一枚で、漁師の夫婦が並んで立っている。美術館はこの厚紙を1873年から75年ごろのものとしており、描いたときのアンソールは14歳前後だった。作品は画家アリス・フレイの寄贈で、生まれ育った街の美術館に収まっている。




