
フランス王フランソワ1世
作品情報
ストーリー
この肖像はふつう1530年ごろの作とされ、フランソワ1世の治世で最も苦しい時期から数年後にあたります。1525年、王は北イタリアのパヴィアの戦いで捕らえられ、およそ一年のあいだマドリードに囚われていました。けれどもこの肖像の男は、そんな影をまったく見せません。白と黒の縞のサテンに金の縁取りをまとい、片手を剣の柄に置いた半身像で、背景には王冠の文様を散らした赤いダマスク織の垂れ幕が掛かっています。この絵は王自身の持ち物で、それ以来ずっと王室コレクションにありました。長いあいだ目録では作者不詳とされていましたが、ルーヴルはいま、宮廷画家ジャン・クルーエの作とし、のちに父の職を継いだ息子フランソワ・クルーエの手が加わった可能性も残しています。
